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介護事業で受けられる助成金とは?
種類や申請方法について解説

介護事業で受けられる助成金とは?種類や申請方法について解説

介護事業を円滑に進めるためには、助成金の利用がおすすめです。人材確保や人材育成に必要な助成金のほか、ICTなどの導入を助ける補助金も用意されています。

本記事では介護事業に役立つ助成金・補助金の種類や申請方法などを紹介します。

そもそも助成金とは?

H2そもそも助成金とは?

助成金とは、事業の発展や雇用促進などを目的に、国や地方公共団体などが支給する資金です。融資とは異なり、助成金は返済の必要がありません。受給するためには一定の要件が必要ですが、条件さえ満たせば受給できる場合がほとんどです。

助成金は主に厚生労働省が実施しており、雇用拡大や人材育成に必要な資金などが支給されています。また、募集期間は比較的長い点が特徴です。

補助金とはどう違う?

助成金と同じように、公的資金から支給される資金として補助金があります。返済の必要がない点は助成金と同様ですが、一定要件のもとに審査が行われ、採択されない場合もある点が異なる部分です。また、採択の倍率が高い募集も少なくありません。

補助金は主に経済産業省や中小企業庁が実施しており、創業支援や設備投資などを目的に行われています。募集期間は1カ月以内など、比較的短いものが多いことも助成金と異なる点です。

介護事業で利用できる助成金の種類

介護事業で利用できる助成金も、数多くあります。雇用の促進や人材育成、設備導入などの目的で、複数の助成金を利用することが可能です。

設備導入では、IT導入補助金やICT補助金などの補助金も用意されています。「業務の効率化を図ってスタッフの負担を軽減したい」「コストの削減や人材不足を解消したい」という事業者には最適でしょう。

助成金・補助金の探し方

助成金や補助金は国が実施するほか、都道府県や民間団体などでも数多く実施されています。詳しい情報は管轄する各省庁や各自治体、関連団体のホームページで確認できるため、こまめにチェックしておくとよいでしょう。

また、中小企業基盤整備機構が運営する「J-Net21」でも、補助金・助成金の情報を提供しています。地域、分野、フリーワードで目的の助成金・補助金を検索できるため、介護施設で必要な助成金・補助金を見つけたい方は利用してみるとよいでしょう。

助成金と補助金を受けるには

助成金と補助金を受給するためには、一定の要件を満たすことが必要です。各助成金・補助金ごとに要件が設けられていますが、助成金には次のような共通の要件があります。

 ●雇用保険適用事業所の事業主であること
 ●支給のための審査に協力すること
 ●申請の期間内に申請すること

助成金は雇用保険の保険料も財源の一部としています。法人格の有無を問わず、労働者を一人でも雇用した場合は必ず雇用保険に加入しなければならず、雇用保険に加入していることが助成金を受けるための必須条件です。

また、助成金の審査のために必要な書類等を整備・保管しておくことも大切で、提出を求められ際には、いつでも応じなければなりません。
申請は当然ながら期限内に行う必要があります。万が一書類に不備があった場合に備え、余裕をもって提出するとよいでしょう。

人材確保のための助成金

人材確保のための助成金

介護施設の多くは人手不足で、人材確保が課題となっているところも少なくありません。そのような施設が少しでも多くの雇用を確保できるよう、複数の助成金が設けられています。

離職を減らす職場づくりを目指す「人材確保等支援助成金」や、雇用の促進を目的とする「中途採用等支援助成金」「特定求職者雇用開発助成金」などが挙げられます。それぞれの内容を見ていきましょう。

人材確保等支援助成金

人材確保等支援助成金とは労働環境を向上させ、働きやすい職場づくりを目的とする助成金で、実際に労働環境の改善に取り組み、目標を達成した場合に助成金が支給されます。

助成金の内容は「雇用管理制度助成コース」や「人事評価改善等助成コース」など9つのコースに分かれ、2021年からは「テレワークコース」が新たに新設されました。受給するためには計画書を作成して提出し、認定を受けてから各コースが規定する条件を満たす必要があります。

中途採用等支援助成金

中途採用等支援助成金とは中途採用者の雇用管理制度を整備し、中途採用者を雇い入れた場合に受給できる助成金です。中途採用率が上がるか、45歳以上の労働者を初めて採用した場合に受給できます。

助成金を受けるためには中途採用の計画を作成し、評価・処遇制度や就業規則など雇用管理制度が確認できる書類と一緒に提出することが必要です。計画に沿って中途採用を実施したあと、助成金が支給されます。

また、中途採用計画の前年度とその3年後の生産性を比較し、3年後の生産性が6%以上向上している場合、申請をして追加の助成を受けることも可能です。

特定求職者雇用開発助成金

高年齢者や障害者などの就職困難者をハローワーク等の紹介で雇い入れ、継続的に雇用した場合に受給できる助成金が特定求職者雇用開発助成金です。8つのコースに分かれ、対象者や雇用する期間などで助成される金額は変わります。

コースのひとつである「特定就職困難者コース」では、60歳以上65歳未満の高齢者や母子家庭の母親、障害者などを対象とし、1~3年の範囲で1期(半年)ごとに助成金が支給されます。

両立支援等助成金

仕事と家庭を両立させて働く労働者を支援する趣旨で設けられ、支援に取り組んだ事業者に一定額が支給される助成金が両立支援等助成金です。

子育てをする父親を支援する「出生時両立支援コース」、介護をしながら働く労働者のための「介護離職防止支援コース」など、5つのコースが用意されています。子育てや介護をする従業員に対し、円滑な休業取得や職場復帰ができるよう制度を整えることが必要です。取り組みを行うことで助成金が受給できるとともに、従業員の離職も防げるでしょう。

人材育成のための助成金

人材育成のための助成金

人材育成のための助成金も豊富です。従業員の能力を高めることで介護の業務が効率的になるとともに、従業員の仕事へのモチベーションも高まります。離職を防ぐ効果も期待できるでしょう。

介護施設で活用できる人材育成のための助成金は「キャリアアップ助成金」と「人材開発支援助成金」の2種類です。それぞれの内容を紹介します。

キャリアアップ助成金

非正規雇用社員の処遇改善や、正社員化の取り組みに対して支給される助成金がキャリアアップ助成金です。有期契約社員や短時間労働者、派遣社員など、正社員ではない労働者の労働意欲を高め、雇用の確保を図りたい事業者に向いています。

「正社員化コース」「賃金規定等改定コース」など7つのコースがあり、正規雇用への転換や賃金、手当などの処遇改善を行った事業者に助成金が支給されるのです。受給するためには、キャリアアップ管理者を設置して3年以上5年以内の計画期間を設定しなければなりません。計画には、全労働者の代表者の意見も反映させる必要があります。

人材開発支援助成金

専門的な知識・技能を習得させるための人材育成制度を支援する助成金が人材開発支援助成金です。人手不足の時代には優秀な人材を社内で育成することも大切であり、さまざまな社員研修に取り組む事業者を支援するために設けられました。

キャリアアップ助成金が非正規雇用の従業員を対象にした助成金であることに対し、人材開発支援助成金は正規雇用の従業員が対象です。「特定訓練コース」や「一般訓練コース」など7つのコースがあり、OFF-JT(机上研修)やOJT(実施研修)などの実施に助成金が支給されます。

設備を導入するための助成金・補助金

設備を導入するための助成金・補助金

介護施設ではITの設備などを導入することで、業務効率化が図れます。スタッフの負担を軽減し、離職の防止にも役立つでしょう。

設備の導入支援を行えるのは一部の助成金のほか、主に補助金です。ITやICT、介護ロボットなどの設備を導入した施設への補助金制度が各種設けられています。それぞれ、どのような制度があるのか見ていきましょう。

人材確保等支援助成金 介護福祉機器助成コース

介護福祉機器の導入で従業員の離職率の低下に取り組む事業主に対し、離職率低下が達成できた場合に支給される助成金が、人材確保等支援助成金 介護福祉機器助成コースです。2021年3月までは機器導入によりで労働環境の改善が図られた場合も支給対象でしたが、そちらは廃止され、4月以降は離職率低下の目標を達成した場合のみが助成対象となっています。

支給されるのは導入した機器の費用の20%で、上限は150万円です。導入した結果、生産性が上がった場合には、申請により費用の35%が支給されます。

ICT導入補助金

経済産業省が主催し、ITツール導入した中小企業・小規模事業者を対象に支給される補助金がIT導入補助金です。ITツールとは、業務効率化のため、新たに導入するソフトウェア製品やクラウドサービスのこと。導入に際してのサポート費用や設定費用も補助の対象に含まれます。

従来あるA・B類型に加え、2020年度からは低感染リスク型ビジネス枠としてC・D類型も追加されました。金額は30万円~450万円の範囲で設定され、補助対象経費のうちA・B類型は1/2、C・D類型は2/3の範囲で補助金が支給されます。

導入に際しては、商工会議所などの支援機関に経営課題や課題解決のためのITツールについて相談することが第一のステップです。そのあと、導入したいITツールを決定し、審査を経て採択されれば補助が行われます。

ICT補助金

厚生労働省が行う、ICT(情報通信技術)の導入を支援するための補助金がICT補助金です。ICTを活用して介護の業務を効率化できるよう、ハードウェアやソフトウェア、ネットワーク機器などICT導入に関わる費用の一部を支給します。

自治体ごとに補助される金額や条件、申請期間は異なるため、施設のある地域の自治体でよく確認しておくとよいでしょう。

介護ロボット導入支援補助金

介護ロボットの普及促進のため、機器を購入する介護施設に対して支給される補助金が介護ロボット導入支援補助金です。

ロボットとは、情報を「感知」して「判断」し、「動作」するという3つの要素技術を持つ、知能化した機械システムを指します。このロボット技術が応用されたのが介護ロボットで、利用者の自立支援や介護するスタッフの負担軽減に役立つ介護機器です。最新技術を活用した介護ロボットは市場化されて間もなく、高額で導入しづらいという課題があります。そのため、介護ロボット導入支援事業を推進している自治体も少なくありません。

なお、以下のサイトで支援事業を行う自治体の情報を提供していますので、ぜひ参考にしてください。

補助金活用事例はこちら▶▶

助成金を上手に活用しよう

助成金を上手に活用しよう

介護事業の運営を支えるために、助成金や補助金が実施されています。雇用の確保や人材育成、設備の導入など、利用できる助成金、補助金は豊富です。人手が足りない、業務がうまく進まないなどの悩みがある施設の方は、ぜひ利用を検討してみるとよいでしょう。

助成金・補助金にはそれぞれ要件があり、計画の作成が必要など確認しておくべき項目がいくつもあります。しっかりチェックして、上手に活用していきましょう。

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