介護老人保健施設 ゆりの木様
今回は、5年以上にわたりHitomeQ ケアサポートをご利用頂いている、埼玉県入間市の医療法人永仁会 介護老人保健施設ゆりの木の職員のみなさまに、「長く働きたい介護施設」について本音のお話を伺いました。前回のインタビューから、はや5年。どんなお話を聞くことができるでしょうか。
医療法人 永仁会 介護老人保健施設ゆりの木
介護副主任:三ツ木 裕一様
介護副主任:徳田 知子様
看護課長:里村 朝子様
インタビューをサポートして下さった皆様
介護事業統括部長:髙橋 将哲様
副施設長:芳本 直幸様
介護課長:渡辺 健二様
支援相談員:岡部 哲也様
※2024年10月時点の情報です。
働きやすさ、資格が取れる…さらに、新卒から就職先に選ばれるための切り札は?
―― 老健ゆりの木さまを職場として選んだ理由は何ですか
三ツ木さま 専門学校での2年間の勉強と3回の実習のうち、2回が老人保健施設だったんですが、そこでは多職種が連携していてとても良いと感じました。学生の頃はまだ看取りケアなどで死に関わるより、利用者様の楽しい時間や機能の維持・向上を支えたいと思ったんです。その後、ゆりの木の見学をして、利用者さんの笑顔や雰囲気や内装、それに全室が個室というのもすごく魅力的に思えました。それで、ゆりの木を選ぶことにしました。
徳田さま 私は以前から介護に興味はあったのですが、当時は子どもが小さく、働きに出ることが難しかったんです。子どもが成長したのを機に、ようやく介護の仕事に挑戦しようと思ってこちらに転職しました。ゆりの木は自宅から近く、家庭の事情に合わせて勤務ができるため、働きやすいです。子どもの具合が悪い時も配慮していただけて、長い間、安心して働けています。
里村さま 私は看護の資格を取るために、学校に通いながら働けたので、ここの系列の病院に転職してきました。家から近いですし(笑)
三ツ木さま 実は僕の専門学校の後輩も4人ここに就職しているんですが、彼らがここを選んだ理由の一つに、HitomeQ ケアサポートのような【新しい設備を導入している施設だから】があります。学校で実物を見ることは少ないんですが、実習や見学でいったん見てしまうと、入ってないところにはもう戻れないんですよね。僕のころはまだなかったんですけど、後輩をリクルートするときに強い武器になるので、かなり活用させてもらってます(笑)
介護副主任 三ツ木様
肝心なのは、働きやすさとやりがい
―― 長く働くための「働きやすさ」や「やりがい」は、何から生まれるとお考えですか?
三ツ木さま やはり、頑張った分を上司がきちんと評価してくれる点や、利用者様の笑顔、ご家族から感謝の言葉をいただける瞬間が嬉しいですね。また、手当などが整っていることも働きやすさにつながっています。それと、有休の取りやすさや残業の少なさなど、待遇面でのサポートも働きやすさに影響しています。また、入職後に導入されたHitomeQ ケアサポートの存在も大きいです。積極的に新しい技術を取り入れる法人の姿勢は働く上で魅力ですね。
心の負担は、より重い
―― ご勤務において、心と体の負担はどんなときに感じますか
看護課長 里村様
里村さま 認知症状が重度の方や精神的なサポートが必要で精神科などの専門的な診療が必要な方の対応は難しく負担を感じることがありますね。周りの方に迷惑をかけてしまう場面も時々ありますし。看護は全体をみなければならないので、何かあったときに医師や病院とどのように連携をしようか考える時に緊張感が求められます。また施設は6階建てで階数が多いため、各フロアへの往来が多い夜勤看護スタッフは体力面での負担が大きいと感じています。
徳田さま 私も認知症や精神疾患のある方については同じように感じています。暴言をはいたり他の方にご迷惑をおかけしたりするときに自分の負担も大きくなり、難しいなと思います。体力的には15年の経験で慣れていますが、利用者様の体格や介助の内容によっては、負担を感じることもあります。
三ツ木さま 僕も10年やっているので、通常業務での体力的な負担は自分の中では許容範囲内かなと思っています。でも、副主任としての管理業務も増え、指導も面談もしないといけない、期日が迫っている書類作成もしないといけない、となると精神的にも体力的にも負担を感じますね。
コニカミノルタ 全体としては心理面の負担のほうが、負担感として大きい傾向にあるようですね。
ムダ訪室は60~70%減、夜間巡視は1時間毎から夜勤帯で3回に減
―― HitomeQ ケアサポートの導入で心や体の負担は減りましたか
三ツ木さま センサーが鳴ったらその場で映像を確認できるので、訪室数が減り、夜勤時の負担が減りました。
ムダな訪室は多分60〜70%は減っていると思います。いまHitomeQ ケアサポートを取り上げられたら、ちょっと無理かもって思っちゃうくらいです。iPhoneですぐに応援を呼ぶなど職員間での連携も取りやすくなり、効率的な業務ができるようになりました。
徳田さま 私も映像で確認できるため、訪室回数が減って楽になりました。同時に利用者様が物音で起きてしまうことも減りました。巡視は以前1時間に1回だったものが夜勤全体で3回になり、効率も上がっています。私もかなり楽になったと感じます。精神的な面でも、スマホで映像を見て安心できるとか、アラートが重なってしまったときに一方の映像を確認しながら、他の利用者様の対応ができるところは便利で、気持ちの面で安心できます。
里村さま コロナ対応で、ムダな接触を減らすために能動的な画像確認ができるようにしてもらいましたが、役に立ちました。転倒しやすい方などには平常時も有効だと思います。楽になっている感じですね。
介護副主任 徳田様
退職者が少ない、”長く働きたい施設”を作るには…
―― 厚生労働省の調査では介護・看護職の退職理由【第1位】は人間関係だそうですが、 スタッフが充足したり勤務環境をよくすれば人間関係もよくなり退職者は減ると思いますか。
里村さま それはあると思います。人手が不足すると一人に負担が集中し、イライラが溜まりやすくなるため、人間関係に強く影響すると思います。充足していると、心に余裕が生まれ、人間関係も良くなる可能性が高いと思います。
三ツ木さま ただ業務が楽になればいいわけではなく、勤務体系や待遇が整い、上司からの評価や部下との信頼関係がよくなれば、心にゆとりが生まれます。そういう複合的なよい環境だと、平均的な人間関係は悪くならないと思います。それでも悪くなるようなら、組織の問題というより、個人のメンタルコントロールの問題だと僕も思いますね。
徳田さま 私も業務が忙しすぎるとイライラしてしまうのは大いにあると思うので、ゆとりがあれば人間関係にもよく影響すると思います。
骨折事故が50%減!見学時にご家族の関心が高まった!
入居後も映像のおかげで納得度と信頼度が上がった
―― 介護現場以外ではHitomeQ ケアサポートの導入によってどんな変化がありましたか。
支援相談員 岡部様
岡部さま 入居のご相談をされる家族様には、転倒予防やケアの安全性を重視される方が多数いらっしゃいます。HitomeQ ケアサポートの導入前は年間約4件あった転倒による骨折事故が、導入後の現在は約2件と半減しており、その効果をお伝えすると家族様も関心を示してくれます。これまで不明瞭だった転倒の状況が、映像によって家族様に説明出来るようになったことは『選ばれる施設』になる大きなきっかけになりました。家族様も映像をみて納得してくださいますし、職員による“不適切な介護”に対する誤解も解いてくれます。HitomeQ ケアサポートは家族様からの信頼が得られるツールだと感じています。
新人さんにうまく使いこなしてもらうには…
―― 新しく入職してきた方はHitomeQ ケアサポートのような見守りシステムに慣れてない方も いらっしゃると思いますが、どのように慣れて頂きますか。
渡辺さま 新しく入職された方は以前の職場でとにかく部屋に直接行く習慣がついているため、慣れるまで面談等でしっかり説明をしています。従来の文化からの転換が必要ですね。副主任が面談で効率的な使い方と、負担が軽くなる事実を伝えていますが、なじむまでには根気よく浸透させる努力が求められますね。HitomeQ ケアサポートについてはレクをしながら部屋の状況を確認できるのも助かります。これまで職員からの不満が上がってきた記憶はないですね。
介護課長 渡辺様