特別養護老人ホーム うえきの郷様
“見て、聴いて、確信した”
—ICT導入の決め手はリアルな現場の声

社会福祉法人寺尾会 理事長 寺尾 幹氏 ※2024年11月時点の情報です
社会福祉法人寺尾会 特別養護老人ホームうえきの郷さまは、2024年4月にオープン、定員は入所60名、ショートステイ6名の施設です。2024年11月時点では熊本市で1番新しい広域型特別養護老人ホームです。
今回は、HitomeQ ケアサポート導入の経緯や運用のリアルのほか、経営的な視点での工夫など幅広く語っていただきました!
導入のきっかけは実物の見学から
―― 見守りシステムを検討されたきっかけを教えてください。
うえきの郷の新設を計画する中で、見守りシステムを探していました。そんな中、日経ヘルスケアにHitomeQが掲載されているのを見かけ、そこから展示会のCareTEXやショールーム、導入施設の見学といろいろな場所に足を運び、システムの理解を深めました。
―― 新設ということでどのような施設での運用をイメージされていましたか?
どんな介護施設においても事故は起きると考えています。ただそのような状況でも見守りシステムは最善の判断・対応ができるツールの一つになると思っていました。特に利用者さまの対応中にほかの利用者さまの通知があった際の対応のしやすさやスタッフ間での円滑なコミュニケーションができると感じ、HitomeQ ケアサポートを選定しました。

特別養護老人ホームうえきの郷
熊本県熊本市北区小糸山町752 1
―― 経営面で期待していたところはどのようなところですか?
ICTの導入がスタッフ採用の強みにもなると期待していました。特に最近はICTに関心を持つ職員も多く、将来的には夜間の人員配置基準の緩和にもつながると考えています。
「助かってます」で決断したICT導入
―― 導入の決め手はどこにありましたか?
法人の考えとしては、やはり大手メーカーとして実績があるかどうかなどいろいろな条件はありましたが、やはり実際に導入されている施設に伺って、現場スタッフさんの声を聴けたことが1番だったと思います。 導入前には3施設以上を見学し、実際の運用イメージをつかむことができたのが大きな収穫でした。中でも、現場職員の方々が「導入してよかった」「本当に助かっている」と話していた点が非常に印象的でした。最終的な決め手となったのは、スマートフォンで入居者の状況を確認し、その場で通話によるコミュニケーションが取れていた実際の運用を見て確信しました。
映像確認で迅速・的確な対応を
―― 実際に運用が始まってからいかがですか?
当施設では、就職説明会の段階でHitomeQ導入を周知していたため、現場での運用開始も大きな混乱なくスムーズに進みました。施設の方針としては「安心・安全、そしてご家族も納得できる介護サービスの提供」を掲げています。運用面では、通知は基本的にOFFにせず、万が一の事故時には録画を確認するというルールを設け、安全性と記録の活用を重視した体制を整えています。 ご家族にもここまで対策も含めて取り組んでいるとところがご家族の納得感にも繋がってくると考えています。

介護経営におけるバランス感覚の重要性
―― 介護施設経営において大切にされていることを教えてください。

介護施設経営において最も重要なのは、サービスの質と業務効率、職員の働きやすさと利用者の尊厳、そして収益とのバランスをとることだと考えています。例えば、すべてを効率優先で対応すると、職員にとっては働きやすい反面、利用者の満足度や尊厳が損なわれかねません。一方で、利用者の希望をすべて叶えようとすると、多くの人手が必要となり、職員の負担や不満につながる可能性もあります。また、収益を重視しすぎれば、本来の介護の目的が薄れてしまいます。だからこそ、バランス感覚を持つことが不可欠です。さらに、自施設の立ち位置を確認するために、年に4〜5回は他施設を視察し、良いと感じた施設には職員も視察に行ってもらうようにしています。外部の取り組みを学ぶ姿勢もまた、より良い施設運営に欠かせないと、感じています。
―― 今後の目指す姿を教えてください。
「社会福祉法人寺尾会に関わるすべての人が幸せになれるように」――この想いを基本理念として、私たちは日々の活動に取り組んでいます。これからも介護施設の運営を通じて、地域や社会に貢献していきたいと考えています。