ショートステイ希望のつぼみ南通り様

今回お話を伺ったのは、株式会社青山 ショートステイ希望のつぼみ南通り様(北海道旭川市)の職員のお二人です。同施設では、2020年9月よりHitomeQ ケアサポートをご活用いただいています。

ショートステイ 希望のつぼみ南通り様
管理者兼生活相談員
市川様(右)
生活相談員
長谷川様(左)

※2025年2月時点の情報です。

社長の決断が動かした、「未知」への挑戦

―― HitomeQ ケアサポートの導入は、社長(株式会社 青山:希望のつぼみグループを経営)のご決断だそうですね。どのような想い、目的があったと聞いていますか?

市川様 社長の青山から「見守りシステムを導入するぞ」という号令がありました。目的としては、生産性向上推進体制加算(※見守りシステムの全床導入が対象)の取得や、現場の業務負担を減らし、職員が働きやすい環境を目指すため、といった想いを聞いていました。

―― 導入が決まった当初、ICTまたはHitomeQ ケアサポートに対しては、どんなイメージを持っていましたか?

長谷川様 使いこなせるかな、という不安はありましたね。

市川様 当施設は初めての見守りシステム導入でしたので、まったくの「未知」といった感じでしょうか。正直なところ、最初は使いこなせるとは思っていなかったです。

―― 初めての見守りシステム導入は不安ですよね。そんな中で、弊社のサポート体制はいかがでしたか?また、稼働まではどのように進んでいきましたか?

長谷川様 コニカミノルタさんは、こまめに研修や訪問にきてくださったのがよかったです。稼働までうまくいくか不安だったんですが、おかげさまで意外とすんなり進んでいったので、安心しました。

監視?から安心へ 現場に起きた変化

―― 導入当初の職員さまの反応はいかがでしたか?

市川様 最初のころは、見守りカメラ=監視ではないかと感じている職員もいました。どちらかというと、職員の様子を見張られているんじゃないか?という印象があったみたいです。でも、みんなで活用を進めながら、そうではないことを理解していきました。 疑問や課題もゼロではありませんでしたが、みんなで話し合いながら一つひとつ解決していけたと思います。

―― 見守りシステムはHitomeQ ケアサポートが初めての導入ということでしたが、以前にお使いのICTはありましたか? また、そのときとの比較で変化があればぜひ教えてください。

市川様 以前は、マットセンサーや、置き型のカメラを一部で使っていました。あとは、ベッドのかけ布団に鈴をつけて、利用者様が動かれたときに音が鳴って気付けるようにしたりとか・・今思うとだいぶアナログなやり方ですが(笑)
そのときと比べると、業務の環境は劇的に変わりましたね。使っている機器がいくつもあったけど連携はしていなかったので、それらの通知に対応するために全部身につけないといけなくて…首からぶら下げたり、ポケットに入れたりと、いろいろなものを持って業務をしていたんです。それが、HitomeQ ケアサポートになった今ではスマホ1台で完結しているので、ラクだし身軽ですね。

“見える”が生む、安心と安全

―― 実は、ショートステイでのご活用についてインタビューさせていただくのは、今回が初めてです!ショートステイは明確にここが違うという点と、HitomeQを使ってみて感じた変化を教えてください。

長谷川様 短期間で利用者様のことを把握しなくてはいけないのが、明確に違う部分ですね。本当に短い方だと1泊2日の入所のケースもあります。利用者様の特徴や動きをすぐに把握するのは難しいので、HitomeQ ケアサポートが役に立っています。たとえば、この方は夜間にこういうパターンで起床されるんだな、とか。まずスマホ上で様子がみえることで危険が防げるので、安心感があります。

市川様 “見える”ことで行動パターンを把握できるようになるのは、将来の安全を守ることにも繋がっています。通知がきた瞬間だけ危険を防げる、ということではなくて、職員がそこから気づきを得られるんです。その積み重ねが、今後の危険行動を防いで、安心安全な環境にしているのだと思います。

―― 活用を始めてからの、職員さまの反応はいかがでしたか?

市川様 最初はすべての行動に対して通知の設定をONしていたので、通知が多いなあという感じでした。あとは、やっぱりスマホに通知がくるものなので、「見なきゃいけないな」という緊張感はありますよね。でも、効果として訪室回数が減りましたし、肉体的な負担もかなり減りました。最初は「通知数が多い」と職員から不満が出ていましたが、設定の見直しで解決しました。また、「スマホで通知を受けて対応する」という業務にも慣れたので、今となってはこれが当たり前です。

“安心“でケアマネ紹介が増え、選ばれる施設に

―― 使いこなすにつれて、スタッフ間の関係もよくなったと聞きました。

長谷川様 そうなんです。スマホ上で通知の状況が連携されていて「今はこの階が忙しそう!」とかもわかるので、そのときの状況をみながら職員同士で協力できるようになりました。

―― 利用者さま、ご家族からの反応はいかがでしたか?

市川様 “見える”ことの安心感がとても好評です。居宅ケアマネさんから紹介いただくことも多くて、安心だねと言っていただけます。あとは、利用者様の転倒があった場合も、「ちゃんと見ていなかったのでは?」といったクレームを受けることがなくなりました。安心感が“選ばれる施設”に繋がっていて、嬉しいです。

ヒヤリハットも転倒も減、リスク最小化に成功

―― 見えないものがないことで、安全な環境が整ったとのお話がありました。  転倒事故や、骨折入院が減った、どのくらい減ったなどの実感はありますか?

市川様 居室での転倒事故が減ったのは明らかですHitomeQ導入前は毎月1~3件は転倒がありましたが、導入してからは月に1件あるかどうか、という感じです。
たとえば対応中に通知がきた場合、まずその部屋の状況が“見える”ことで「あ、今はそっち優先した方がいいな」と判断の材料になりますし、リスクを最小限にできます。
HitomeQを使いこなすにつれてヒヤリハットも減らせているので、事故の減少に繋がっていますね。

―― 転倒があった場合でも、HitomeQ活用によってご家族への対応も変わったと伺いました。

市川様 以前、朝方に利用者様がベッドに座った状態からドン!とおでこを打つようにして転倒してしまったことがありました。頭部だったので念のため救急車とご家族を呼んで、そのときにHitomeQで記録された転倒時の映像を見てもらったんです。おかげで、「あ、ここをぶつけてるね」「こういう体勢で転んだんだね」っていうのが正確に伝わりました。ご家族も、「自宅でもこうやって寝てるんです」っておっしゃっていて。その後大事には至らず無事に帰ってこられましたが、本当に迅速に正しい情報を伝えられたなと思います。ご家族の安心にも繋がっていて、実際に「安心です」と言ってもらえています。
あとは、転ぶ前の*10秒が見れるのは大きいです。(*HitomeQ ケアサポートは、転倒時の前後1分間が自動で録画される機能がございます)何をしようとしていて転倒されたのか分かるのは本当に違います。

長谷川様 同じ方でも昼と夜で動きが違いますし、特に寝起きはふらつきが大きかったりして、予想外のことが起こるので。

市川様 転倒以外にも、就寝薬が変更になったときに夜眠れているか、といった様子や体動の変化なども、HitomeQ活用のおかげでご家族に伝えられています。
あとは、ご自宅で毎朝ベッドからずり落ちてしまう利用者さまがいて、ご家族がなぜだろう?と悩んでいたことがありました。そこで当施設の入居期間に起床されたときの映像をお見せして、朝方は自然と滑り落ちるような体勢で起きられていることを確認いただきました。ご家族も「なるほど!」と納得してご安心いただけたようでした。

満床率アップ!選ばれる理由は“退職ゼロ”と、安心のケア環境

―― 最新の設備が整っていることがケアマネさんからも好評なほか、これまでのお話で分かる通り、ご家族も安心して選ばれる施設になられています。
その結果、経営面でも効果があらわれたのですよね?

長谷川様 ケアマネさんにご紹介いただく件数が増えたので、満床率が上がっています。それが結果として売上アップにもなっています。あとは、リピートでのご利用にも繋がっていますね。

―― HitomeQ導入後、採用しやすくなった、離職率が下がったという話をよく聞きます。希望のつぼみ様ではいかがでしょうか?

市川様 HitomeQを導入して5年が経ちますが、「業務や人間関係のストレス」による退職者はゼロです。当施設の職員は9割が女性で、5~10年勤務の中堅~ベテランが多いです。HitomeQのデータをもとにケアすることには言語の壁がないので、外国籍の職員も活躍していますよ。

―― HitomeQがあることで、“業務における心理的負担が減った“という施設の例もあります。希望のつぼみ様でもそのようなことを感じますか?

長谷川様 これまでは利用者様のことも、職員がケアする様子も見えていませんでした。そのせいで、事故が起きたら「もしかして、あの人がちゃんと見ていなかったからじゃない?」という疑問が職員同士で出てきてしまっていたんです。今では映像を確認することで、しっかりとお互いの状況が見えるようになったので、そういった疑問や、ちょっとしたギスギスに繋がることが起きなくなりました。それが信頼関係にも繋がってるのかなと思います。日々業務にあたる中で、負い目を感じる職員がいなくなっています。

市川様 以前は事実確認のためにスタッフにわざわざ電話で確認しないといけなかったこともあって…「信用されてないんじゃないか?」と思われても仕方なかったと思いますし、こちらとしても心苦しかったので、お互いにストレスでした。今思えばこういうことの積み重ねが退職に繋がりかねないし、それがなくなって本当によかったです。

導入できるなら、絶対にした方がいい

―― 施設の運営・職員さまのことを思ってICT導入に踏み切ろうとしている経営者の方が多いようです。まさに希望のつぼみ様は社長の決断でのHitomeQ導入でしたが、導入してよかったですか?

市川様・長谷川様 とてもよかったです。使えば使うほど、効果を実感するものだと思います。

―― これからHitomeQを導入しようとしている施設の方が多くいらっしゃいます。先輩施設としてメッセージをお願いします!

市川様 導入できるなら、絶対にした方がいいと思います。何年か活用して思うのは、「もう導入前の環境には戻れない」ということです。ショートステイの当施設でも大きな効果を感じていますから、長期入所の施設なら更なる効果が期待できるはずです。事故が起きたときの要因を考えたり、記録を共有するために集まったりといった会議も不要になるので、規模が大きくて職員さんも多い施設こそ導入した方がいいと思います。

コラムTOPへ戻る

HitomeQ(ひとめく)